前回は「終活のメリット」についてお話しましたが、終活は良いことばかりではなく、問題点や注意すべきこともあります。
そこで今回は、「終活のデメリット」についてお話します。
終活のデメリット(問題や注意点)
終活をするにあたって、次のようなデメリット(問題や注意点)があります。
- 気持ちが暗くなる
- 詐欺や悪徳商法に騙される可能性も・・・。
- 家族との気持ちのすれ違い
- 相続や遺言などの法律問題
気持ちが暗くなる
誰しも自分の「最期」というのは、受け入れがたいもの。生きているうちに「人生の終わり」について考えるのは、やはり恐怖や不安でいっぱいになります。
そのため暗い気持ちになってしまい、終活に対して臆病になってしまう方も多く、不安や悩みを解消するどころか、身体的・精神的な不安を招いてしまう場合もあります。
詐欺や悪徳商法に騙される可能性も・・・。
近年は高齢者をターゲットにした「終活詐欺」が増えています。
「お葬式の内容が契約と違う」「後から高額な料金を請求された」といった被害も目立っており、中には費用の一部を隠して安く見せている業者もいますので、契約前に必ず合計費用を確認するようにしましょう。
他にも、認知症の高齢者を狙って、金融商品(株、土地、金)など高価なものを買わせたり、財産相続の契約をさせたり、家などの保有資産を不当な値段で買い取ろうとする悪徳業者も報告されています。
家族との気持ちのすれ違い
ご自身は遺骨を墓地に埋葬せずに海や山にまく自然葬(散骨)を望んでいても、ご家族は先祖代々のお墓に入る納骨を希望しているなど、文化や価値観の違いによる食い違いは、少なからず発生します。
そのため、終活はひとりで行うのではなく、お互いの意見を尊重しながら、ご家族と一緒に決めていくことが大事です。
相続や遺言などの法律問題
「面倒だから」「死と向き合いたくないから」と、つい終活を先延ばしにしてしまう方も多いですが、元気なうちに終活を行うのはとても大事です。
遺言書は法的な効力を持ちますので、あなたの意思を残すことで、相続させたい人に大事な資産を託すことができ、家族間のトラブルを回避することができます。
終活のデメリットを解消する方法
終活の問題点をなくすためには、「ひとりだけで行うのではなく、家族や親しい人に相談する」ことが大事です。
最近の詐欺手口は巧妙になっていますので、少しでも怪しいと思ったら、関わらないことが一番。ひとりで判断をせずに、まずご家族や親しい人に話しましょう。
もし怖い思いをしたり、対応に困ったときには、警察や弁護士に相談するのも手です。
終活のデメリットまとめ
終活はポジティブな活動であり、決して暗いものではありません。自分を見つめ、これからの人生をより豊かにすることができます。
家族や親しい人と一緒に行うことで、人生の最期に対する不安や恐怖を軽減する効果があり、また詐欺やトラブルに巻き込まれるのを回避することにもつながります。
第1章「終活の基本」