終活は限りある人生を全うし、残されたご家族が安心して暮らしていけるように行う大切な活動です。
今回は、なぜ終活が必要なのか?「終活をする目的と理由」についてやさしくお話します。
終活をする理由は「家族に迷惑をかけたくないから」
インターネット調査会社マクロミルが「終活をする理由」について実施したアンケート調査※によると「家族に迷惑をかけたくないから」というのが、一番の理由になっています。
※参照:60代・70代のシニア世代1000名に聞く「終活」の意識と実態調査(マクロミル調査)
続いて、2位が「寝たきりになった場合に備えるため(48%)」、3位が「人生の終わり方は自分で決めたいから(35%)」という結果に。
やはり元気なうちに、人生の最期に向けてしっかり準備をしておきたい、と考える方が多いようです。
ご家族の心配事や負担をへらせる
ご自分の死後、家族とあいだで希望を共有できていない場合、お葬式、お墓、相続など、親族同士でトラブルが生じてしまうことがあります。
認知症になったときの介護や、亡くなったあとの遺産相続や遺品整理など、やらなければいけないことは山積みです…。
終活をすることで、ご家族の心配事や負担をへらすことにつながります。
終活をする目的
終活の目的①「自分の想いを伝えるために」
日頃、感謝の言葉を直接伝えるのがむずかしくても、エンディングノートであれば気軽に書き残すことができます。
ご自身が亡くなったあとでも、感謝の気持ちを伝えられるのは大きなメリットです。
終活の目的②「残りの人生をより良く生きるために」
「人生でやり残したことがある」
ふと終活を考えたとき誰もがそう答えます。終活は死後の準備だけでなく、自分を見つめ、人生でやり残したことをやり遂げるよい機会にもなります。
アンケート調査(シニア世代1,000人のやり残したこと※)では、「海外旅行、世界一周旅行、夫婦で旅行」など「旅行」に関することが一番多く挙げられています。
終活を機に、人生で一度は行ってみたかった観光地に訪れてみるのもよいでしょう。
終活の目的③「デジタルデータの整理」
いまは若い世代だけでなく高齢者の方もスマートフォンやパソコンを持つ時代です。
そんな中で多くの方が、メールのやりとりやアドレス帳に登録された個人情報、写真や動画、SNSやWEBサービス、ネットバンキングやクレジットカードの金融情報など、保存されたデジタルデータについて不安を抱いています。
「自分の死後、人には見られたくないデジタルデータがある」
「デジタルデータで遺族に残したい大事なデータがある」
「自分にもしものことがあった場合、デジタルデータがどうなるのか不安」
このように、終活は人に見られたくないデジタルデータや、家族に残したいデータを整理するうえでも大切な活動になります。
第1章「終活の基本」