エンディングノートは書いて終わりではありません。また、書き終えたからといって安心せずに、必ず年に1度は見直しをしましょう。
今回は、「エンディングノートを書いた後にやるべき3つのこと」についてやさしく解説します。
エンディングノートを家族に知らせる
エンディングノートを作成したら、書いたことを家族に知らせましょう。
せっかく書いたエンディングノートも、家族に知ってもらえなければ意味がありません。
家族の間で死の話題はタブーとされていますが、介護や延命治療、お葬式やお墓のことについて話し合うことは、お互いの希望を知るために必要です。
エンディングノートを安全に保管する
書き終えたエンディングノートは大切に保管して、保管場所をご家族・パートナーに知らせましょう。
エンディングノートには、資産(銀行口座、不動産、株、金融商品など)をはじめ、重要書類の保管場所、デジタルデータ(ID・パスワード)など、プライバシー情報が書かれていますので、安全な管理が必要です。
エンディングノートの保管場所はどこがいい?
エンディングノートの保管場所は、取り出しやすく防犯性に優れた場所がベストです。玄関先など他人が気軽に入れるところは避けましょう。
かといって、銀行の貸金庫など厳重に保管してしまうと、万一のときに取り出すのが大変であり、また見直しするのも面倒になります。
※貸金庫は契約者が亡くなると、相続人全員の合意がないと開けることができません。開錠の手続きに時間がかかるため、亡くなった後すぐに知らせたい情報が伝わらなくなってしまいます。
エンディングノートは「年に1回」見直す
エンディングノートは、一度書いて終わりではありません。
定期的に見直すことが大事であり、必ず年に1回、自分と家族について考える日をつくり、エンディングノートの「見直し」をするようにしましょう。
何度、書き直しても構いません。特に以下の4つは変わっている可能性が高く、前回の内容と見比べながら、変更点がある場合は書き直していきます。
- 健康状態
- 家族構成
- 資産状況
- 考え方や想い
健康状態
病気にかかっている場合は、その進行具合や担当医の診断。その他、不安に感じていることや実践している健康法について記録しておくとよいでしょう。
家族構成
子どもが就職して実家を出ると世帯人数が減りますし、結婚して孫が生まれると、家族構成が変わります。
エンディングノートは子供の成長や生命の誕生を記録する「未来ノート」にもなります。
また、不幸にも親や配偶者の死を経験したり、介護が始まるかもしれません。そうした家族構成の変化について書き込んでおきましょう。
資産状況
子どもが就職・結婚で独立したり、ご自分が定年退職を迎えると、経済状況は変化します。老後の生活を考え、家をリフォームする方もいるかもしれません。
また年金暮らしになると、収入が減り、生活スタイルも変わります。このように経済状況は変わりゆくものですので、毎年の資産計画を見直すことは重要です。
考え方や想い
ある程度の年齢になれば、親や配偶者、友人の死に遭遇し、死生観は変わっていきます。そのため、考え方や想いについても毎年見つめ直し、その時に感じていることを記録していきましょう。