2019年6月、金融庁が老後に2,000万円必要となる試算を発表し、現役世代における老後不安が広がっています。
今回は、老後にどんな不安があるのか、「老後の生活についての意識調査」について紹介します。
8割の世帯が「老後に不安」
2018年に金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査(老後の生活への心配)」によると、
◆心配している(「非常に心配」+「多少心配」) = 83.1%
参考:家計の金融行動に関する世論調査 [単身世帯調査] (2018年)
◆それほど心配していない = 16.9%
という結果が出ており、8割以上の世帯が「老後に不安」を感じていることがわかります。
若い世代ほど、老後に不安を感じている
以下は年代別に見た「老後の不安」についての調査結果です。
「若い世代」ほど老後への不安が強い傾向にあります。少子高齢化が急速に進み、労働人口が減少していく中、将来への暮らしを心配する若年層が増えています。
参考:金融広報中央委員会の調査資料より(2016年)
老後の生活が心配な理由
老後の生活を心配する理由「上位5つ」は次のとおりです。
- 年金や保険が十分ではない
- 金融資産の蓄えがない
- 生活にゆとりがなく、老後の準備(貯蓄)がない
- 退職金が十分ではない
- 物価上昇への不安
このように年金や貯蓄など「老後のお金(生活費)」について心配する世帯が多くみられます。
昨今は少子高齢化による、将来の「年金問題」など、これから老後を迎える世代にとっては「年金保険料を納めても、十分に受給されないのではないか」と、不安を抱える方も多いです。
また、今は終身雇用の時代とは違い、給与水準の低下や、退職金のない企業も増えており、そうした社会情勢も老後の生活資金に不安を感じる理由になっています。
第3章「お金の計画」