国民の暮らしを支える社会保障制度。
今回は、社会保障制度とは何か、「社会保障制度の4つの柱」について、イラストでわかりやすく解説します。
社会保障制度とは?わかりやすく解説!
病気やケガ、災害などで一時的に自立した生活が送れなくなったときに、社会全体でサポートしてくれるのが「社会保障制度」です。
社会保障制度は、主に4つの柱で構成されています。
社会保険
社会保険とは、国民年金や健康保険など、一般的に社会保障としてイメージされている制度です。社会保険は大きく次の4つに分けられます。
- 公的年金
国民年金、厚生年金など - 公的医療保険
国民健康保険、健康保険、後期高齢者医療制度など - 公的介護保険
- 労働保険
雇用保険、労災保険
社会福祉
社会福祉とは、子どもや障がい者、高齢者などの生活をサポートする支援制度です。
- 高齢者福祉
各種検診の割引、人間ドック・脳ドック費用助成、健康相談(原則無料)、予防接種の費用負担、介護保険の利用者負担・保険料の減免措置など - 障害者福祉
心身障害者医療助成各種手当、自立支援医療制度など - 母子・寡婦(かふ)福祉
- 児童福祉
児童手当、児童扶養手当など
公的扶助
公的扶助とは、経済的な理由で生活できない困窮者(こんきゅうしゃ)に、最低限の生活を保障する制度です。
柱は「生活保護」であり、生活福祉資金貸付制度、公営住宅制度などがあります。
憲法第25条「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を大原則として、すべての国民に生活保護を受ける権利を保障しています。
生活保護費の支給だけでなく、各種税金や保険料の免除、医療費の免除、NHK受信料の免除などの優遇措置もあります。
公衆衛生
公衆衛生とは、私たちが病気にかからないように、予防や衛生環境を整える制度です。主に、保健所や保健センターで行う検診や、衛生管理指導、感染症予防対策などがあります。
社会保障制度の3原則
申請主義
社会保障は、知らないと使えません!
日本の社会保障制度はとても充実しており、さまざまな保障があるのですが、国はそれを教えてくれません。
原則「自己申請」であり、国の医療制度を受けるためには自分で調べるしかないのです。
拠出制と無拠出制
保険料を支払うことを「拠出(きょしゅつ)する」といいます。
年金や医療・介護は保険料を負担していますが、他の社会制度は原則として負担がありません。生活保護や児童扶養手当などは「無拠出制」であり、税金からすべてを賄っています。
自治体で制度内容が異なる
社会保障制度の内容はお住いの市区町村によっても違います。各自治体のホームページを調べ、自分に該当しそうであれば役所に問い合わせてみてください。