最近は「終活」という言葉をよく耳にするようになりました。ですが、終活はいつから始めるべきか、何をするべきかなど、悩むことも多いのではないでしょうか。
今回は、終活はいつから始めるべきか?「終活を始めるベストな年齢」についてお話します。
終活はいつから始めるべき?
終活を始めたい年齢は「60代」がトップ
楽天インサイト株式会社が、全国の20代から60代の男女1,000人を対象に「何歳から終活を始めたいか?」を聞いたアンケート調査では、4割以上が「60代から終活を始めたい」と回答しています。
参考:終活に関する調査2019
定年を迎える60代は、ゆっくり時間を作れて、まだ心身ともに健康であることから、終活を始める絶好のタイミングといわれています。
終活をする意向が最も高いのは「30代」
同アンケートでは、終活をする意向が最も高いのは「30代」ということが分かっています。
終活をする(したい)理由としては、 高齢世代では「家族に迷惑をかけたくないから」「病気やケガ、介護生活で寝たきりになった場合に備えるため」といった理由が多かったのに対し、20代と30代では「自分の人生の終わり方は自分で決めたいから」という回答が多くみられました。
これまで終活は高齢者が行なうものというイメージがありましたが、近年は自分らしく今を生きるために、若い世代から終活を意識し始める人も増えています。
終活を始めたきっかけ
では実際に終活をしている人は、どんなことを機に終活を始めているのでしょう。以下に「終活を始めたきっかけ」についてまとめてみました。
- 退職後は夫婦で過ごす時間が多くなり、お互いの残りの人生や、子どものことを考え始めた
- 病気になったり、体調の変化を感じたとき
- 年齢・身体の衰えを感じたとき
- 配偶者が亡くなったとき
- お葬式に参列して
ご自身の健康状態や身の回りに変化があったときに「終活」を意識し始めた、という方が多く、ご夫婦で終活について話し合うことで、夫婦の絆がより深まった、というケースもよく聞きます。
早めの行動が成功のカギ
最近では、40代~50代の若いうちから終活を始める方も増えてきており、自分に万が一のことが起こったときに備えて、元気なうちから準備しておくと安心です。
実際に終活を始めてみると、やらなければいけないことや、用意しなければいけない書類・手続きも多く、できるだけ早めの行動を心がけることが “成功のカギ” といえます。
終活は「自分を見つめ、今をより良く生きる」ための活動であり、ぜひ早いうちから始めて、人生の指針にして欲しいと思っています。
年代ごとに始める終活のメリット
終活は何歳からでも始めることができます。年代ごとに始める終活のメリットについて見ていきましょう。
20代の終活
20代は、人生をつくるスタートシミュレーションです。
やりたいこと、行きたいところ、会いたい人などに思いをよせることで、これからの人生の目標も決めやすくなります。
この年代で終活は早すぎるのでは?と思われるかもしれませんが、実は終活・エンディングノートへの関心は「10代・20代」と「50代」が一番高いんです。
30代の終活
30代といえば、結婚をして家庭をもったり、子どもが生まれたりと、さまざまなライフイベントが待ち構えています。
これから築く家族の歴史を、夫婦で作り上げる大切なものになるでしょう。30代から終活を始めることで、教育・住宅・老後という人生の3大資金を計画的に準備することができます。
40代の終活
40代といえば、仕事としても、家庭としても大きな責任を背負う世代です。
この時期をどう過ごすかによって、人生の後半が決まるといっても過言ではありません。「生活設計」を見つめて、将来への不安を乗りこえましょう。
50代の終活
50代といえば、子どもが独立したり、親の介護が始まったり、上司が定年退職したりと、徐々に周りの環境が変化していく年代です。
セカンドステージまでに、まだ時間的な余裕があるため、ゆとりをもって「第2の人生への準備」を行うことができます。
60代の終活
60代は人生の節目となる年代であり、環境や生活スタイルが大きく変わります。
定年を迎え、時間的なゆとりが生まれ、まだ体力的にも元気な60代は、「第2の人生への生きがいづくり」に、もっとも適したタイミングといえます。
70代の終活
この頃になると、死後、あるいは自分で意思決定ができなくなった時にどうして欲しいか、家族に何を伝えたいかなど、人生の最期にむけて現実的に考えるようになります。
終活がより身近なものとなり、取り組みやすいといえます。
まとめ
終活を始めるのに早すぎるということはありません。思い立ったときが終活を始める最適なタイミングといえます。
そして、終活の第一歩はエンディングノートを書くことです。
エンディングノートの書き方や手順、年代別のエンディングノート活用法については「エンディングノートとは?役割と活用法」で解説していますので、ぜひ読み進めて終活にお役立てください。
第1章「終活の基本」