近年は「終活」という言葉が身近になり、20代のうちから終活を始める若者も増えています。
そこで今回は、若いうちから終活をする理由やメリット、20代でできる終活の内容など『20代から始める終活』について、やさしく解説します。
20代における終活とは?
まず、そもそも終活とは何か、20代における終活についてお話します。
若いうちから終活をする理由
「終活」と聞くと、お葬式やお墓のことを考える、暗いイメージがありますが、それだけではありません。
終活は「未来を生きるための活動」でもあり、20代のうちから「人生の最期」と向き合うことで、これからの人生をより良く生きるための道しるべとなります。
「人生の生き方」について考えるのが終活のひとつでもあり、やりたいこと、行きたいところなど。終活をすることで、これからどんな人生を送りたいか「人生の目標」が明確になります。
若いうちから終活をするメリット
若いうちから終活をすることは、「未来」を見つめるきっかけになります。
ご自分の人生を見つめ直すことで、これからどのような人生を歩んで行きたいかが、浮かび上がってきます。
若者には多くの可能性があります。若さという最大のメリットを活かして、終活を始めてみましょう。
20代から始める終活5つのこと
20代から始める終活には、どのような内容があるかご紹介します。
エンディングノートを書く
エンディングノートとは、自分が亡くなった後、お葬式やお墓、供養方法や遺産のことなど、どうして欲しいか自分の希望を伝えるためのノートです。
遺言書のように形式ばったものではなく、自分の想いを気軽に書きのこすことができます。
エンディングノートには、主に次のことを書きます。
- 自分のこと
- お金のこと
- 保険のこと
- 財産のこと
- 持ち物のこと
- 人間関係のこと
- お葬式、お墓、埋葬のこと
特に「お金のこと」は、亡くなった後、家族間でトラブルになるケースが多いため、しっかり記載しておくことが大事です。
どこの銀行口座(証券会社)にどのくらいの資産があるか、クレジットカードの番号、ネット口座(証券)のIDパスワードなどの情報。また、毎月の引き落としがある場合は、どの口座からいくら引き落とされているかも記載しておくと親切です。
これまでの人生を振り返る
幼少期や学生時代に好きだったこと、趣味や特技、目指していた職業や夢、仲のよかった友だちのことなど、「自分の人生」を1冊のノートにまとめましょう。
これまでの人生を振り返ることで、行きたい場所や将来の夢など、描いていた人生の目標が明確になり、これからの人生をより良く生きることにもつながります。
生前整理
生前整理は「自分の希望を叶えるため」、そして「残される家族の負担を減らすため」に大切です。
遺族にとって一番大変なのが「遺品整理」であり、身の回りを整理しておくことで、ご遺族の負担も軽くなります。
また、ものを増やさずにシンプルに暮らす習慣を身につけることも終活のひとつであり、不要なものを捨て、身軽になれば、ミニマルに生きていけます。
デジタル終活
最近は、デジタル終活の重要性が高まっています。
デジタル終活とは、スマホやパソコンに保存されたデータや、アカウント情報などの、デジタルデータ(デジタル遺品)を整理することをいいます。
デジタル遺品には、次のようなものがあります。
- ブログやSNSのアカウント
- スマホやパソコンのID、パスワード
- 有料アプリやウェブサービス
- ネット銀行、ネット証券、仮想通貨の口座
- 亡くなった後に「利用停止」してほしい課金サービスなど
これらを整理し、デジタルエンディングノートとして、まとめておくことが大事です。また、見られたくないデータがある場合、削除して整理しておきましょう。
こころの整理
終活は、 “もの” の整理だけでなく “こころ” の整理 も含みます。
日頃、伝えられずにいる、「ご家族への想い」や「謝りたいこと」など、ご自分の想いをエンディングノートに書きましょう。
直接、口にして伝える機会がない方も、ノートなら気軽に書くことができます。
20代で終活は早すぎ?!
20代のうちから終活を始めるのは「早すぎるのでは?」と思われるかもしれませんが、決して早すぎることはありません。
自分のお葬式やお墓について、20代のうちから考える人は少ないかもしれません。ですが、死は誰にでも訪れます。ある日突然、事故や災害で命を落としてしまう若者もいます。
もしものとき、残された家族が困らないために、準備しておくことはとても大事です。
また、若いうちから終活を始めることで、これまでの人生を振り返るきっかけとなり、これからの人生をより良く生きることにもつながります。
20代で始める終活のまとめ
20代のうちから終活を始めるのは、早すぎると思われがちですが、決して早すぎることはありません。
近年、20代から終活を始める若者も増えており、ぜひ若いうちから終活を始めてみてください。