近年は20代からエンディングノートを書く若者も増えています。
今回は「20代のエンディングノート活用術」について、やさしく解説します。
スマホ・アプリ・PCで書ける、デジタルエンディングノートもありますので、ぜひ活用してみてください。
20代で書くエンディングノート
エンディングノートは、年齢に関係なく若いうちから始めることができます。
はじめに、20代で書くエンディングノートとはどのようなものか見ていきましょう。
20代のエンディングノートは「未来のために」
20代といえば人生のスタートラインであり、20代のエンディングノートは「未来のためのスタンディングノート」として活用されています。
エンディングノートと聞くと、お墓やお葬式など、“亡くなった後” のことを書く、暗いイメージがありますが、それだけではありません。
若者にとってエンディングノートは、生まれてから現在までの人生を振り返り、これからの人生を見つめ直すきっかけになります。
エンディングノートの書き方
エンディングノートを書くのに、決まったルールはありません。
日記として書く、スマホやPC、アプリを使って書く、写真やイラストを入れて書くなど、さまざまな書き方がありますので、自分が書きやすい方法で書き進めるのがよいでしょう。
エンディングノートに書く内容
20代のエンディングノートには、主に次のような内容を書き込みます。
自分のこと
自分のことには、
①名前、生年月日、住所、本籍地などの基本情報
②自分史
③親戚や友人の連絡リスト
があります。
エンディングノートの基本は「自分史」であり、生まれてから現在までの人生を振り返り、これからどんな人生を送りたいか、夢や希望を書きましょう。
また、交友関係など、何かあったとき誰に連絡して欲しいか、「連絡リスト」を書いておくと便利です。
やりたいことリスト
これからやりたいこと、行きたいとこ、会いたい人をリストアップしましょう。
20代はたくさんの可能性を秘めており、20代に書くエンディングノートは、夢を叶えるツールとしての使い方もあります。
財産のこと
銀行口座、証券会社、仮想通貨など、自分がどの口座にどれくらいの金融資産を持っているかを、書き出しておくことは大切です。
財産は、貯蓄や株式、ビットコインなどのプラスの財産だけでなく、奨学金やローンなどのマイナスの財産についても、忘れずに書きましょう。
また、保険金は請求しないと受け取れないので、自分がどの保険会社のなんという保険に加入しているかを記入します。
自分にもしものことが起こったとき、いま持っている資産や遺品を、誰に渡したいかも書いておきます。
デジタル情報
スマホやパソコンのパスワード、SNS・会員サービス・アプリなどのアカウント情報をまとめて、その保管場所などを書いておきます。
また、毎月口座から引落しされている、有料サービスなどある場合は、解約するために記載しておくと便利です。
終末期や亡くなった後のこと
20代のうちから人生の終末期についてイメージする方は少ないかもしれませんが、自分らしい最期を迎えるために、「医療・介護」「お葬式」「お墓」の希望を書くことは大切です。
例えば、意識を失ったときの延命治療や、臓器移植に関すること。自分が亡くなった後、「両親のお墓に入れて欲しい」「遺灰は海にまいて欲しい」など、お墓の希望についても書いておきます。
大切な人に伝えたいメッセージ
最後に、大切な人に伝えたい想いを書きましょう。
お礼や感謝の気持ち、謝りたいことなど、日頃、口に出して伝える機会がないという方も、手紙なら気軽に書き残すことができます。
PCで書けるエンディングノートツール
百人百想
百人百想は無料で使えるエンディングノートです。「自分史」がメインとなっており、幼少時代から小中高の学生時代、仕事・結婚まで、人生ストーリーが完成します。Word版・PDF版でダウンロードが可能です。
日刊葬儀新聞社
日刊葬儀新聞社は、行政書士、税理士、弁護士、司法書士の終活セミナーにも活用されているエンディングノートです。Microsoft、Kingsoft、OpenOfficeに対応しています。
Microsoft Office
マイクロソフトが提供する、若者向けのエンディングノートテンプレートです。万が一のときに、伝えておきたい情報や、大切な人へのメッセージが記入できます。
はじめてのエンディングノート2
はじめてのエンディングノート2は、筆まめネットが販売するデジタルエンディングノートです。シンプルでわかりやすいデザインと操作性が魅力。項目を入力していくだけで、かんたんにエンディングノートが作れます。
エンディングノートを複数作成できるので、夫婦や家族それぞれでエンディングノートが作れます。
スマホで書けるエンディングノートアプリ
100年ノート
100年ノートは、シンプルでわかりやすい、クラウド型のエンディングノートアプリです。
文字が大きく見やすいデザイン、わかりやすい操作で、誰でもかんたんにエンディングノートが作れます。伝えたい人だけに情報を開示できるのもポイントです。
エターナルメッセージ
エターナルメッセージは、エンディングノートとしての基本情報をはじめ、家族へのメッセージを「動画」で残すことができます。
万が一のとき、ご家族に写真や動画が届けられ、亡くなった後も、いつでもあなたの思い出に触れることができます。
書籍でおすすめのエンディングノート
もしものときに役立つノート
コクヨの「もしものときに役立つノート」は、すべての年代で活用できる、人気のエンディングノートです。
自分のさまざまな情報を書き込めるので、エンディングノートとしてだけでなく、急な入院や落とし物など、日々の生活の中でも役立ちます。
20代のエンディングノートまとめ
20代で書くエンディングノートは、未来のための「スタンディングノート」として活用できます。
エンディングノートは、これまでの人生を振り返り、未来を見つめ直すきっかけになります。
もしもの時に、ご家族が困らないために。そして、これからの人生をよりよく生きるために、ぜひ若いうちからエンディングノートを始めてみてください。