終活への関心は年々高まりつつあり、近年は20代から生前整理をはじめる若者も増えています。
今回は、若者が生前整理をする必要性やポイントなど、「20代からはじめる生前整理」について、やさしく解説します。
20代から生前整理をする必要性
生前整理は、「ご家族の負担を減らすために」「自分の希望を叶えるために」行う大切なものです。生前整理と聞くと、亡くなった後のためにする準備というイメージがありますが、それだけではありません。
不要なものを捨て、身軽になることで、ミニマルに暮らすことができます。生前整理はこれからの人生を快適に生きることにもつながりますので、ぜひ若い頃から始めてみてください。
20代で生前整理は早すぎる?
20代から生前整理をするのは早すぎるのでは?と思われるかもしれませんが、決して早すぎることはありません。
人はいつ死ぬかわかりません。突然の事故や病気で、その尊い命をなくす若者もいます。終活を始めるのに「いつから」といったタイミングはなく、思い立った日に始めるのがベストです。
20代からできる生前整理|ポイントとやり方
それでは、20代からできる生前整理のポイントとやり方について紹介していきます。
いるもの・いらないものを整理する
生前整理の基本は「いるもの」と「いらないもの」を分けること。
洋服や思い出の品など、ついため込んでしまったものを整理します。不用品を捨て、本当に大切なものだけを残しましょう。「昨シーズン着なかったものは捨てる」「思い出の品は段ボール2箱まで」など、自分なりのルールを決めて、ものを減らしていきます。
捨てると考えてしまうと、さみしく感じるかもしれませんが、これからの人生を “本当に大切なものだけに囲まれて暮らしていく” とポジティブにとらえると、やりやすいでしょう。
財産リストを作る
預貯金、株・FX、仮想通貨など、どの口座にどれだけの資産があるか「財産リスト」を作ることも、生前整理において大切な作業です。
また、財産リストはプラスの財産だけでなく、奨学金やローンといったマイナスの財産も忘れずに記載するようにしましょう。
生命保険に加入している場合は、どの保険会社のなんという保険に加入しているか、誰が受取人になっているかといった情報も書いておきます。
貴重品や重要書類をまとめておく
印鑑や通帳、保険証や契約書など、お金に関する重要書類はできるだけ一か所にまとめて保管するのがおすすめです。
家賃や公共料金、クレジットカードの明細などについても一緒にまとめておくと、何かあったときに、スムーズに手続きができます。
デジタルデータの整理
昨今は「デジタル終活」の重要性が高まっており、亡くなった後に故人のスマホのパスワードが解除できない…といった問題も多く、ご家族が困らないためにデジタル情報をまとめておくことが大事です。
デジタルデータ(デジタル遺品)とは、
・スマホやPCのパスワード
・SNSやブログのアカウント情報
・ドメインやレンタルサーバーのアカウント情報
・スマホやPCに保存されたデータ
・Dropbox、Evernoteなどのクラウドストレージに保存されたデータ
・ネット銀行(証券)のオンライン口座
・動画や音楽、書籍やゲームなどの有料サービス
・通販サイトのアカウント
のことです。
見られたくないデータがある場合は、「家族に伝えたい情報や写真」と「削除して欲しいデータ」を整理します。
ブログでサーバーを借りていたり、有料サービスを利用しているなど、毎月口座から引落しがある場合は、「解約リスト」を作っておくと便利です。
エンディングノートを書く
家族に譲りたいものがある場合は、保管場所やその品にまつわる思い出などをエンディングノートに書いておきましょう。
「残してほしいもの」「処分してほしいもの」をリスト化し、亡くなった後にどう処理してほしいかを書いておくと、遺族の負担も軽くなります。
こころの整理
終活における生前整理とは「もの」の整理だけでなく「こころ」の整理も含みます。
最後に家族や大切な人へのお礼や感謝、謝りたいことなど、日頃伝えられずにいる想いをノートに書きのこしましょう。
20代からはじめる生前整理のまとめ
20代から生前整理をはじめることで、身軽になり、ミニマルに暮らしていくことができます。
生前整理は亡くなった後の準備だけでなく、これからの人生をより快適に、自分らしく生きることにもつながりますので、ぜひ若いうちから終活をはじめてみてください。