【図解】超高齢化社会の問題と対策についてわかりやすく解説

日本の高齢化率は、世界でも類をみない速さで進行しており、2035年には3人に1人(33.4%)が高齢者になるとされています。

今回は、超高齢化社会の原因や問題点、対策について、図解でわかりやすく解説していきます。

日本は、世界一高齢化が進んだ国

日本は、世界一高齢化が進んだ国であり、世界にさきがけて超高齢社会に突入しています。

すでに国民の4人に1人が65歳以上という超高齢化社会をむかえている日本。2035年には「3人に1人が65歳以上」という、さらなる高齢化の波がやってきます。

2035年には約33%、2060年には約40%に達すると見られています。

日本の高齢化率の推移

参考:第1章 高齢化の状況(第1節 1) – 内閣府

超高齢化社会の原因

なぜ日本が超高齢化社会になったのか、その原因には次のような背景があります。

医療技術の進歩 ベビーブーム 未婚・晩婚化

医療技術の進歩

高齢化社会となった原因の1つ目として、「医療技術が進歩したことで、死亡率が低下し、平均寿命が伸びた」ことが挙げられます。

死亡率の推移

参考:第1章 高齢化の状況(第1節 3) – 内閣府

戦後のベビーブーム

原因の2つ目としては「戦後のベビーブーム」です。

1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)にかけての出生率は805万7,054人にものぼり、この第1次ベビーブームの世代が今の70代となっています。

未婚・晩婚化

原因の3つ目としては「未婚・晩婚化」です。

近年は、若い世代で未婚・晩婚化が増えており、内閣府の調査では「経済的に余裕がないから」「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」「結婚の必要性を感じていないから」といった理由が上位3位を占めています。

未婚・晩婚化の理由ランキング Best3

出生率の低下

原因の4つ目としては「出生率の低下」による、少子化の進行、若者人口の減少です。

出生率の低下の原因には、景気の悪化や貧困格差の広がりによる経済的理由、若者の未婚・晩婚化などが挙げられます。

また、女性の高学歴化により、働く女性も増えています。女性の社会進出はとても良いことですが、出産・子育てにともなった制度がまだまだ甘いというのが日本の現状です。

超高齢化社会の問題

社会保障費(増) 労働力人口(減) 家族の負担(増)

社会保障費の負担が増える

年金、医療、介護、子育て支援などの社会保障費が、2040年には今の1.6倍、約190兆円になる推計を政府が発表しました。

こうした社会保障費を税金でまかなう必要があり、段階的な「増税」がおこなわれていくと考えられます。

高齢化が進み、年配者が増えるということは、支える現役世代の負担が増えるということです。

労働力人口の減少

超高齢化社会の突入により、もっとも問題視されているのが「労働力人口の減少」です。

労働力が減ると経済成長率もマイナスになります。そうなれば税収も下がり、国民の生活を支える社会保障費が不足し、さまざまな問題が発生します。

家族の介護負担が増える

ご家族の負担が増える、というのも超高齢化社会の問題となっています。

施設への入所はお金もかかりますし、高齢者が増えるにつれ満室で入れないケースも多いです。自宅で介護するとなれば、ご家族に肉体的・精神的な負担がかかります。

超高齢化社会の対策

ではこうした超高齢化社会にたいして、どのような取り組みをしていくべきか、対策について考えていきます。

定年の引き上げ ロボットの導入

定年の引き上げ

政府は、生涯現役社会をめざし、65歳以上への継続雇用の引き上げなど、雇用制度改革の検討を進めています。

元気な人材を労働力として活かすことで、労働力人口の減少を少しでも減らそうという狙いがあり、定年をなくすことで労働力を確保し、税収の増加が期待できます。

介護サービスの充実・ロボットの導入

高齢化にともない、介護サービスの需要は高まりつつある一方で、介護スタッフの人員不足が懸念されています。

介護ロボットの導入も検討されており、今後ロボットが実用化されるようになれば、介護の負担を減らすことができます。

超高齢化社会のまとめ

超高齢化社会に突入した日本。

高齢化にともない、介護を必要とする「要介護者」の数も増加し、とくに在宅サービスの利用者数が倍増しています。

こうした人々をいかに支えていくかが課題であり、この先ますます老人福祉の重要性が増していくでしょう。

関連する用語:超高齢化社会

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